こんにちは。
WANDERER(ワンダラー)村中です。
明日からの3連休、また一段と日本海側は大雪が予想されるらしいですね。
どうか雪による被害が出ないことを切にお祈りしております…。
一方東京はというと、寒波の影響か風は強いものの晴天に恵まれています。
環状七号線を行く車によって巻き上がった落ち葉たちが、隙間風とともに当店の隅っこに肩を寄せていくのを眺めつつ、このブログを書いています。
今日は50年代のシャツでよくみられるブランドとその歴史・現在をお伝えしようと思います。意外な成り立ちや現在の姿を知ることができ、普段の古着屋さん巡りも楽しくなるのではないでしょうか!?
1.SEARS
2.PILGRIM
3.TOWN CRAFT
1.SEARS
古着・ヴィンテージ好きであればだれもが一度は聞いたことのあるブランド ”SEARS” 。
1893年にリチャード・W・シアーズ氏が創業した全米で最も老舗の百貨店です。
シアーズはもともとは腕時計などの宝飾品をカタログで売るという通信販売を始めた画期的な人物です。
広すぎるアメリカで、都会から離れた地域に住む人々のニーズをがっつりと捉え、あっという間に全米有数の企業へと成長します。


1940年代のSEARSのカタログ
その後、衣料品や工具、日用品から車・住宅にいたるまでをカタログに掲載し全米で販売。1925年に初の百貨店をオープンさせた後、80年代まで全米一位の売り上げを誇っていました。
しかしインターネットの隆盛には勝てず、残念ながら2018年に経営破綻した後、裁判所の管理下で現在もSEARS百貨店とKマートというコンビニエンスストアを展開しています。
2.PILGRIM

上述のSEARSから生まれたプライベートブランドのひとつ。1905年に女性用のストッキングを販売したところから始まり、子供服からフォーマルスーツまで幅広いラインナップを展開しました。
靴下、下着、シャツ、靴などもオリジナルで製造していたようです。
SEARSのカタログでも確認することができます。
1957年のSEARSカタログ
カタログの価格から推察するにやや高価で、上質さを謳ったブランドだったようですね。
ベーシックで上品な柄や形を展開し、1960年代まで幅広い年代に親しまれました。
3.TOWN CRAFT


TOWN CRAFT(タウンクラフト)は、SEARSと肩を並べる1902年創業の老舗百貨店チェーン、J.C.PENNYのプライベートブランドのひとつとして1927年に誕生しました。
J.C.PENNYはほかにもワークウェアブランドであるBIG MACやPAY DAYなどのブランドを生み出していますが、TOWN CRAFTの特徴はなんといっても独自のデザイン性を追求した点にあります。
ボーダーや幾何学模様、ネイティブ柄などを取り入れたほか、コーデュロイシャツに見られるような斬新な素材を積極的に使用していました。
全国展開していただけあり流通量も多く、古着でも多くの数が見られます。品質とデザイン性を兼ね備えた数少ないブランドのひとつです。
いかがでしたでしょうか?
ブランドを知ると、当時の趣や空気感が伝わってきてよりアイテム選びが楽しくなりますよね。
今後も50年代によくみられるブランドの解説をしていこうと思いますので、お楽しみに。
では、今日はここまで。
BYE
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